軽貨物運送(黒ナンバー) 届出から開業まで徹底ガイド【2021年版】

シルバーの黒ナンバー車

軽貨物運送(黒ナンバー)を始めるにはどうしたら・・・・このページを読めばわかります。

今年2021年(令和3年)も、巣ごもり需要は続きます。拡大するネット通販の配達の担い手として、軽貨物運送は軽自動車が一台あれば個人で開業できる注目のビジネスです。

許可ではなく届出制なので、国交省に届出をしクルマに黒ナンバーをつければ営業でます。個人事業主として独立開業や、副業としても有望です。

軽貨物運送事業 届出・開業へのポイント
1.クルマは軽貨物自動車1台からスタート可能 (用途=貨物、4ナンバー車)
2.運行管理者や整備管理者などの有資格者の配置は不要 (一定台数以内の場合)
3.営業所・車庫・休憩睡眠施設など、自宅併設でも可能
4.必要資金の規定はなく、登録免許税の納付の必要もありません

 

貨物軽自動車運送事業スタートまでの流れ (当事務所サポート内容)
1.ヒアリング・要件確認 ご用意の車両、営業所、車庫等を確認し、届出の要件を満たすか確認します
2.届出書類作成 ヒアリングに基づき、弊所にて運輸支局指定の届出書を作成します
3.運輸支局へ届出 約款・運賃料金表・事業用自動車連絡書を添えて、運輸支局に届出を行います
4.黒ナンバー取得 軽自動車検査協会で、黒ナンバーの交付を受けます
5.営業開始! 黒ナンバーをクルマに取付けたら事業スタートです!

 

続いて、個々の要件の詳細など、順に確認していきましょう!

 

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軽貨物運送とは

 
 

軽自動車を使った運送業(以下、軽貨物運送業)は、貨物自動車運送事業法という法律上は「貨物軽自動車運送事業」といいます。

一般貨物自動車運送事業(軽でないトラック運送)は国土交通大臣の「許可」が必要ですが、貨物軽自動車運送事業は国土交通大臣に「届出」を行い、クルマに黒ナンバーを付けることによって営業することができます。

一般貨物自動車運送事業の許可には、5台以上のトラックなどが必要で、他にまとまった金額の自己資金も要求されるなど、かなり高いハードルがありますが、貨物軽自動車運送事業の場合、軽バンなど1台から始められますし、必要資金のキマリなどもなく、トラック運送業に比べると容易に開業することが可能です。

届出の要件について

埼玉運輸支局案内板2

1.自動車の数

軽貨物運送業に用いる自動車は1~3の3種類ですが、いづれかの自動車が1両あれば届出が可能です(参照:5.自動車の構造)。

  1.  軽(普通) :軽貨物自動車で霊柩及び二輪以外の自動車
  2.  軽(霊柩) :軽貨物自動車で霊柩自動車のこと
  3.  二輪    :二輪バイクで125ccを超える排気量のもの

届出書には、種類ごとの数を記載します。

排気量125CC以下の二輪車は、第1種・第2種原動機付自転車に該当し、ここでいう自動車ではありませんので対象外です。自転車や125cc以下の二輪車による有償運送を行うには、特別の許認可は必要ありません。

2.自動車車庫

軽貨物運送業には、下記の1~4を満たす自動車車庫が必要です。

  1. 原則として営業所に併設されていること。併設できない場合は営業所からの距離が2㎞を超えないこと。
  2. 計画する事業用自動車すべてを収容できるものであること。
  3. 使用権原を有すること
    自己所有、賃貸借契約などで車庫として使用する権利があることです。届出書下部の宣誓書で宣誓します。
  4. 都市計画法等関係法令(農地法、建築基準法等)に抵触しないこと
    例えば農地は車庫にできません。また屋根付きの車庫を設ける場合など、都市計画法と建築基準法の規制を受けることがあります。これらの法令に抵触しないことが必要です。宣誓は使用権原と同様、届出書の下部の宣誓書で宣誓します。

個人で開業する場合など、自宅の1室を営業所とし、車庫は自宅敷地内の駐車スペースを使うといった形で構いません。

3.休憩睡眠施設

乗務員が有効に利用することができる適切な施設が必要です。こちらも、自宅の一部等でも大丈夫です。

4.運送約款

約款とは、企業等が不特定多数の利用者との取引に関する契約内容をあらかじめ定めておく文書のことです。その内容は1のとおりですが、標準軽貨物自動車運送約款が定めれており、それを利用することもできます。

  1. 荷主の正当な利益を害するおそれがないものであること
    ①運賃及び料金の収受並びに貨物軽自動車運送事業者の責任に関する事項等が明確に定められていること。
    ②旅客の運送を行うことを想定したものでないこと
  2. 国土交通大臣が定めて公示した標準約款を使用する場合には、届出書の記載に当たってその旨を記載することにより、約款の添付は不要とする
     参考: 関東運輸局 標準軽貨物自動車運送約款
               標準軽貨物自動車引越運送約款

5.自動車の構造

届出に係る事業用自動車(二輪の自動車を除く。)の乗車定員、最大積載量及び構造等が貨物軽自動車運送事業の用に供するものとして不適切なものでないこと。

実務的には、二輪を除き、軽トラック、軽ワゴン等で車検証上の用途が「貨物」の車であれば問題ありません。二輪は上述の通り125ccを超える排気量のものとなります。

6.管理体制

事業の適切な運営を確保するために運行管理等の管理体制を整えているものであること。

届出書の該当欄に、所属営業所と日常の運行管理者の氏名を記載します。
運行管理者は、個人で1両で行う場合は本人など。法人の場合は会社で選任した責任者です。

また、1つの営業所に対象車両を10台以上配置して事業を行う場合、資格を持った整備管理者を選任しなければなりません

7.損害賠償能力

自動車損害賠償保障法等に基づく責任保険または責任共済に加入する計画のほか、一般自動車損害保険(任意保険)の締結等十分な損害賠償能力を有するものであること。

軽貨物運送業に用いる自動車は黒ナンバーを付け、事業用自動車として走りますので、任意保険契約も事業用のものに加入しなければなりません。すでに所有していたクルマを使う場合などには十分注意が必要です。

8.運賃料金の設定

「運賃料金設定」の提出は「貨物軽自動車運送事業の経営届出書」と同時に提出することができる、とされているので必ずしも同時でなくとも大丈夫ですが、基本的には同時に届出を済ませてしまうのが良いでしょう。

運賃とは、基本的な運送の対価のことです。料金とは、提供するサービスなどに対して運賃と別に収受する代価、と考えればよいでしょう。

具体的な設定事例は 「運賃料金設定届出書および運賃料金表(設定例)」(千葉運輸支局HPより) をご参考ください。

以上で、満たすべき要件や確認を要する事項を確認してきました。それでは、実際の手続きについてみてみましょう。

届出手続き

埼玉運輸支局第2正面
 

登録要件に適合することが確認出来たら、「貨物軽自動車運送事業経営届出書」に、上記の内容を記入し、必要書類を添えて地方運輸局の運輸支局(埼玉運輸支局など)で届出手続きを行います。

必要な書類は以下の通りです。

  1. 貨物軽自動車運送事業経営届出書(正・控えの2部)
  2. 運賃料金設定(変更)届出書(正・控えの2部)
  3. 事業用自動車連絡書(2部)
  4. 車検証の写し(新車の場合、完成検査証写し)

参考 :埼玉運輸支局 「軽貨物(黒ナンバー)の手続きについて

以上の書類に不備がなければ書類は受理され、3 の事業用自動車連絡書に「経由印」が押され、支局での届出手続きは完了、黒ナンバーの手続きに進みます。

黒ナンバーへの変更

黒ナンバー333

自家用の軽自動車は、黄色地に黒文字のナンバーですが、事業用の軽自動車は黒地に黄色文字のいわゆる「黒ナンバー」です。使用する自動車に黒ナンバーを取り付ければ、晴れて軽貨物運送業の開業が可能です。

*手続き場所は、軽自動車検査協会です。埼玉県の場合、以下の4カ所にあります。
 埼玉事務所(上尾市)  =大宮・川口ナンバー
  所沢支所(三芳町)  =所沢ナンバー・川越ナンバー
  熊谷支所(熊谷市)  =熊谷ナンバー
  春日部支所(春日部市)=春日部ナンバー・越谷ナンバー
 (詳しい場所等は 軽自動車検査協会・全国の事務所一覧 にてご確認ください)

*必要書類等は・・・

  1. 運輸支局で”経由印”を受けた事業用自動車等連絡書
  2. 車検証(原本)、新車の場合、車台番号のわかる完成検査修了証のコピー等
  3. ナンバープレート交付手数料(1510円 :埼玉県)
  4. いままで付いていた黄色ナンバープレート(前後)

です。

軽自動車の場合は、ナンバープレートに封印が必要ありませんので、車両を持ち込まずに黄色ナンバープレートを外し、車検証(原本)を持参して黒ナンバーと新しい車検証の交付を受け、車庫に戻ってからナンバーを取り付けることもできます。

都道府県をまたいで事務所が移転したときは・・・

ここまで、新規で軽貨物運送を始める場合の届出について解説してきました。
では、届出を行った「主たる事務所」を移転した場合の必要な手続はどのようなものでしょうか?

所定の様式に必要事項を記載して届出を行っている以上は、その記載内容に変更が生じた場合には、変更を届け出る必要があるのは当然ですよね。

変更事項の内、主たる事務所を都道府県をまたいで移転した場合、例えば東京運輸支局に届出をして都内で軽貨物の仕事を行っていた事業者が、埼玉県に主たる事務所を移した場合、などです。

実は、このような場合には、旧事務所を所管する運輸支局に事業の廃止を届け出ることと、新事務所所在地の運輸支局に新規の届出を行うこととされています。先ほどの例では、東京運輸支局に事業廃止を届け出る(事業用自動車等連絡書の減車を含む)とともに、埼玉運輸支局に新たに「貨物軽自動車運送事業経営届出書」によって届出を行い、事業用自動車等連絡書に経由印を受けて軽自動車検査協会で新しい車検証と黒ナンバープレートの交付を受ける、という手続きになります。

都道府県知事の許認可でなく国の機関に届出を行う事業で、都道府県が変わると手続きがやり直しになるのは珍しいように思いますが、手数料も不要で、何日も期間を要する手続きでもないので、仕方ないといえば仕方ない…というところでしょうか?ただ、運輸支局が遠い場合などは事業者さんには負担になりますね。そのようなときは行政書士のご利用もご検討ください。

 

まとめ

ネット通販のみならず、いろいろなホームデリバリーサービスも増えており、軽貨物運送業ニーズは今後も高まっていくでしょう。車や車庫などの用意ができれば、届け出書類の作成などはご自身でも可能ですが、新しい仕事にチャレンジしようという時期に書類作成や届出手続きなどは任せてしまいたいとお考えでしたら、ぜひ当事務所へのご依頼をご検討ください。

軽貨物運送届出についてのご相談は、さいたま市の「行政書士高橋いさお事務所」まで

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当事務所の取扱料金

業 務 名 内  容 料金(税込)
貨物軽自動車運送事業 新規届出 *届出書・運賃料金設定届・事業用
 自動車連絡書 の作成
*上記書類の運輸支局届出代行
*軽自動車検査協会での黒ナンバー取得
40,000円

(軽自動車検査協会でのナンバー取得には、別途ナンバー交付手数料1510円(埼玉県)が必要です)

 

関連リンク  : 埼玉運輸支局で軽貨物運送の新規届出・・・